2016年04月09日

背中

先日お手伝いをさせていただいたお式での話です。
故人様には小学生のお孫様がいらっしゃいました。
お子様がいらっしゃるお式は、この1週間で何度か目にしています。ご家族様にぴったりとくっついて離れないお子様が多く、自分の小さい頃を思い出します。
そのお孫様も最初にお迎えした時は、ご家族様とご一緒で微笑ましく思ったのですが、お焼香の時のことです。
お母様お父様(とお父様に抱かれた小さい娘様)と続いて、そのお孫様がたった一人で焼香台の前に立ちました。少しびっくり。しっかりと手を合わせ、一礼し、そしてお焼香を終えました。
その背中がとても大人びて見え、体は小さくてもなんて立派なんだと心を打たれました。
出棺前、お父様の横で声を堪えて顔だけで泣く姿は、「男の子」と言うよりも、一人前の「男」の姿でした。

私も彼と同じくらいの歳に祖母を亡くしましたが、あんな風にはできませんでした。
今思えば、もっとしっかり見送ってあげればよかったと思います。

日々感じることの多いお仕事です。お客様と共に涙する場面もあります。だからこそ、一つ一つのお式を、目に、心に焼き付けていきたいです。

  


Posted by アスタサービス at 17:50Y.Y