アスタサービス　日々の想ゐ

先日、お手伝いをさせていただいた故人様は
金婚式の当日に亡くなられました。

こんなに急に亡くなると思っていなかった・・・・
今日は結婚記念日。50回目の・・・
お父さんは忘れていると思うけど・・・

と奥様がポツリとおっしゃいました。
きっと元気であればみんなで祝うところを
最近、旦那様の容態があまりよくなかったので
黙っていたのでしょう。

家族の皆様も驚いていらっしゃいました。

今日の日を迎えるために頑張ったんちゃう？

息子様が言われました。
私もそう思います。
きっと二人で金婚式を迎えたかったのだと。
よく二人で車で買い物に出かけられ、仲の良い
ご夫婦だったとご近所の方に聞きました。

旦那様は逝ってしまわれたけど
今日は何の日か知っていたと信じたいです。
  

お式をお手伝いさせて頂くたびに
故人様のご家族様、ご親戚様、お友達の方達など
様々な方々が故人様を思い出され
お話しされていらっしゃいます。

また故人様のお話だけでなく
久しぶりに会う方達と近況の報告など
色々お話しをされています。

たまにそのお話に混ぜて頂いたりするのですが
その際に
「こんな話が出来るのも○○（故人様）のおかげやなあ」
とおっしゃったお客様がおられました。

その言葉を聞いて私は
確かにその通りだと感じました。
お葬式は単なる儀式ではなく
故人様の死を受け入れる為のプロセスの一部だと思っていましたが
それだけではなく故人様が与えて下さった
再会や新たな出会いの場所でもあるのだと実感しました。

これからはお葬式が持つ
色々な側面、役割を考えながら
お式をお手伝いさせて頂こうと思います。

  

お式をお手伝いさせていただたお客様のお宅に、訪問させていただきお話しさせていただく事があります。
取りたててお話がある訳ではありませんが、その後の近況を伺ったり、お困りの事があればその場でお応えしたり
させていただいております。

先日もあるお宅にお伺い致しました。

そのお客様は私の事を笑顔で出迎えて下さいました。

「あら、お久しぶりです。」
「その節は、ありがとうございました。」
「おかげで良い形で送ってあげることが出来て、ゲートハウスでやってよかったって親戚みんなで喜んでるんですよ。」

第一声がこの言葉でした。

この業界での経験が浅い私には、すごくうれしいお言葉です。

でもこのお客様ご主人様を亡くされ、お式直後の訪問では憔悴されていました。
お伺いしてお話をさせていただくにつれて少しずつですが、笑顔が戻ってこられているように思います。
また最近では新たに習い事も始められたそうです。

我々のお手伝いはお式だけではありません。
お式の後もいろいろな形でお手伝いさせていただいております。

これからも、悲しみを乗り越え少しでも、良い形で故人様を偲んでいただけるお手伝いを心がけていきたいと思います。